エアコンが臭い!ニオイの原因はカビもしれません。夏場に繁殖するカビは放っておくと人体に悪影響を及ぼす危険性も。そこで、カビの繁殖期が終わった今こそカビ対策と掃除が必要です。自分でできる範囲のカビのチェック方法とカビ対策をご紹介します。
- [ 目次 ]
- エアコンのニオイが気になったらまずはカビをチェック!
- 自分でチェックするには? やり方をご紹介
- 黒カビ?白カビ?エアコンをのぞき込んでみる
- カビは健康に悪影響を及ぼす可能性アリ。すぐに対策を
- カビは臭いの根源。なぜエアコンにカビが発生するのか
- – 温度
- – 湿度
- – 汚れ・ホコリ
- エアコンの臭い対策は「自分で掃除」か「プロ頼む」どちらがいい?
- – 自分で掃除する
- – プロに頼む
- エアコンのニオイ対策!自分で掃除する方法
- – エアコンの外側やフィルターの清掃をしましょう
- – フィルター清掃に必要なもの
- – 手順
- – エアコンのカビを除去するには
- エアコンにカビを繁殖させない対策3選!
- – 定期的にフィルターを掃除
- – エアコンを切る前に送風運転をする
- – 不織布のエアコンフィルターをかける
- まとめ
エアコンのニオイが気になったら
まずはカビをチェック!
エアコンのにニオイが気になったら、まずは下記の5つをチェックしてみましょう。
1. | エアコンの風が臭いなと感じたら確認 |
2. | 踏み台、エアコンのリモコン、そして懐中電灯などのライトを用意 |
3. | エアコンの電源を切りながら、風向きを変える際に動く部分(ルーバー)を開く |
4. | 吹き出し口に光を当てて、中をのぞく |
5. | 「無数の黒い点々」が見えたらカビの可能性が |
自分でチェックするには? やり方をご紹介
もし、エアコンの風が臭いと感じたら、簡単なチェックをしてみましょう。やり方は次の通りです。事前準備として、下記を行いましょう。
※メーカーや機種によっても違いはありますので、参考にしてみてください。
(1)エアコンの稼働中にリモコンの電源ボタンを押して電源を切ります。
(2)エアコンの風が止んで、ルーバーが閉まろうと、動き出したタイミングでコンセントを抜きます。
ルーバーが完全に閉まってから無理やり開けようとすると、故障の原因になる場合がありますので、注意しましょう。
黒カビ?白カビ?エアコンをのぞき込んでみる
踏み台などに乗って、ルーバーの中を懐中電灯などで照らしながらのぞき込むと、中に円筒状の黒いファンがあります。それは「クロスフローファン」というもので、エアコンから噴き出る風を作り出す役割をしています。ファンの表面に黒いものが付いていたら、それはカビの可能性があります。白っぽくなっているうちは、ちりやホコリの可能性も高いのですが、白カビであることもあります。
カビは健康に悪影響を及ぼす可能性アリ。
すぐに対策を
エアコンの風は室内に広がるため、エアコン内のカビは部屋中に拡散してしまいます。そして、「カビ臭い」と臭いを感じている時点で、体内にカビを取り込んでしまっているということになるのです。カビはくしゃみや喘息だけでなく、さまざまな肺の病気を引き起こしたり、アトピーなどの原因にもなるといわれています。健康のためにも、すぐに対策を取りましょう。
カビは臭いの根源。
なぜエアコンにカビが発生するのか
そもそも、なぜエアコンにカビは繁殖するのでしょう。原因は主に3つ――「温度」「湿度」と、カビにとっての栄養分である「ホコリ・汚れ」――です。
[ 温度 ]
梅雨から夏にかけて繁殖期を迎えるカビ。カビにとって25〜26℃以上は快適で繁殖しやすい温度なのです。ただ、夏場は気温が高く、その温度をコントロールするためにエアコンを点けているのですから、温度を改善しようというのは難しいですよね。温度以外の、下記2つの条件を改善しましょう。
[ 湿度 ]
エアコンの冷房運転では、冷たくした「熱交換器」という部品の間を、熱い空気が通過して室内の風を冷やしています。この熱交換器を空気が通過するときに温度差によって結露ができてしまいます。そしてその水分をエアコンの中にある「ドレンパン」という皿状のものが受け、「ドレンホース」を通じて外に流しています。冷房運転を行った後に、そのまま電源を切ってしまうと熱交換器やドレンパンに水分が残ってしまい、カビの原因の1つとなります。
[ 汚れ・ホコリ ]
エアコンは運転時にエアコンの上部からたくさんの室内の空気を取り込んでいます。その時、そこで生活する人間の皮脂汚れや、キッチンでの調理中に蒸発した油などが空気中に浮遊するホコリに付着してエアコンの中に入ってしまうのです。皮脂や油汚れ、ホコリといったタンパク質汚れは、カビの栄養分となるため、繁殖の原因となるのです。
エアコンの臭い対策は「自分で掃除」か
「プロ頼む」どちらがいい?
まずエアコンの掃除をするために、自分で掃除するのか、プロに依頼するのかを検討します。下記では、それぞれのメリット・デメリットを記載しました。素人が行うと危険な場合もあるので、判断する際の指標にしてください。
自分で掃除する
・手の届くところまでしか掃除できない
・うっかり基盤を壊すと修理費がかかる
エアコンの内部には複雑な基盤や配線、ガスの配管などが搭載されています。素人が触ると故障や事故の原因となるため、自分でできるのはルーバーやフィルター、それに加えてフィルターおそうじ機能付きの機種なら「ダストボックス」のみです。メーカーによってはルーバーを外して丸洗いができるものもあります。その際はスポンジや中性洗剤で優しく洗います。無理に外すと故障の原因にもなるので、取扱説明書をよく読んでからやりましょう。
プロに頼む
・隅々までキレイにしてくれる
・費用が高い
・故障の心配がほぼ無い
内部の洗浄はプロにお願いしましょう。大手の清掃サービス会社はメーカーで研修を受けたスタッフが対応するため安心です。ちなみに、市販の「エアコン洗浄スプレー」はどのメーカーも使用を推奨していません。故障の原因となるため、絶対に使わないようにしましょう。
エアコンのニオイ対策!自分で掃除する方法
エアコンの外側やフィルターの清掃をしましょう
エアコンのメーカーによって異なりますが、どの機種も2週間に1回程度を目安にフィルターの清掃は必須です。定期的にフィルター掃除を行なわないとフィルターの目が詰まり、正常に空気を吸えなくなってしまうため、内部に汚れがたまりやすくなってしまいます。
フィルター清掃に必要なもの
・掃除機
・毛足の長いブラシ(古い歯ブラシ等)と中性洗剤
・水気を拭きとるためのタオル
手順
1. | フィルターの表側(開けた時に見えている面)に掃除機をかけてホコリを吸い取る |
2. | フィルターの裏側からシャワーで水洗いをする |
3. | この時に気になる汚れを中性洗剤と毛足の長いブラシで優しく掃除しましょう。 |
4. | タオルでよく水分を拭きとる(時間があれば)数十分放置して乾燥させる |
5. | エアコンに取り付ける |
エアコンのカビを除去するには
カビが特に発生するのはエアコンの熱交換器のフィンの部分。ドレンパンにも発生しています。これは、プロでないと清掃できない部分です。カビを発見したらプロにお願いしましょう。カビが目視できなかったとしても2年に1度くらいの頻度でエアコンクリーニングを頼むのがおすすめです。
エアコンにカビを繁殖させない対策3選!
カビが出る前にやっておきたい3つの対策をご紹介します。あくまで、カビを繁殖させないための対策なので、カビが生えてしまっていたら、プロにお掃除を依頼しましょう。
定期的にフィルターを掃除
メーカーは2週間に1回を推奨していますが、最低でも月1程度はフィルターの清掃をした方がいいですね。フィルター清掃はカビの臭い対策だけでなく、エアコンの効率が上がるため、電気代の節約にもつながります。
エアコンを切る前に送風運転をする
最近のエアコンは、電源を切った後に自動で数分間送風運転などを行い内部を乾燥させる「内部クリーン」機能が付いています。よく、エアコンを切ったつもりでもまだ運転が続くのが気になって、再度運転停止をボタンを押し内部クリーンの動作中にエアコンを止めてしまう方がいます。内部クリーン後は自動で運転を停止するので、自分では停止しないようにしましょう。内部クリーン機能が付いていないエアコンなら、冷房運転の直後に数分間送風運転を行ってから、電源を切りましょう。
不織布のエアコンフィルターをかける
最初にも解説したように、エアコンは上からたくさんの空気を吸い込んでいます。100円ショップなどでも売っている不織布のエアコンフィルターを上からかけておくことで、フィルターのお手入れの手間を低減できます。
エアコンの臭いの主な原因はカビの可能性があります。カビが発生していると、さまざまな健康被害を引き起こすことがあるのです。しっかりエアコンのカビ対策をしていきましょう。快適になるだけでなく、エアコンの効率も上がるので、電気代の節約にもつながります。
お話をうかがった方
東急ベル ベルキャスト
米倉嘉宏さん