積立王子がこっそり教えるおカネが“育つ”レシピ vol.4 「投資」は本当にギャンブル? 企業の株を買うことの本質とは

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2018.05.01
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株や保険、投資信託など、数多くの金融商品がある中で、どれを選ぼうか迷っている方も多いはず。でも、これらの商品は「投資」と「投機」に大きく分けられ、実は似て非なるものなのです。今回はこの二つの違いについて紹介します。

マネ子(30歳・独身)

マネ子(30歳・独身)

「将来のために貯金しなきゃ」と、漠然と感じているが、社会人になって一人暮らしを始めてからなかなか貯められずにいる、働く女子

 
「投資」と「投機」

マネ子 株や債券、投資信託などについて書籍を読んだりセミナーに参加したりしていますが、どれを選ぼうか迷っています。中には「投資はギャンブルだ」という人もいて、本当にそうなのでしょうか。

中野 投資を「手っ取り早くお金を増やす手段」と考えて大損する人は多いです。それは「投資」と「投機」を同じものと考えしまっているから。今日はこの二つの違いについてお話ししましょう。

 

長期で保有することで価値が生まれる

投資と聞いて、「ギャンブルだ」と敬遠する人がいます。それは投資と投機をいっしょくたに捉えてしまっているからにほかなりません。まず、それぞれの意味についてみていきましょう。

 
ギャンブル

投資とは、お金を中長期的に経済活動の中に働きに出すことで付加価値が生まれ、増えた価値からリターンを得ることができるものです。一方投機は、短期的な値動きによる利益を狙って取引し、「当てる」という感覚で資金をつぎ込むことです。

株式投資は、もちろん「投資」ではありますが、「投機」として利用する人が多いのも事実です。「これからすぐ株価が上がりそうな銘柄を買う」という行為はまさに投機的、つまりギャンブルです。株式投資をこのように捉えている方が多いのも事実で、だからこそ投資イコールギャンブル、というネガティブなイメージがついてしまっていると言えるでしょう。

 

相場の値動きに一喜一憂しない

悩むサラリーマン

ここでみなさんには「株式投資」の本質に立ち返って考えてほしいのです。企業は株主から出資してもらったお金をビジネスに活用し、そこで出た利益を出資した株主に還元します。企業の株を買うことは、その企業のビジネスの価値を買うことです。株式投資は、その企業の事業に参加することそのものであり、ひいては経済活動に参画することでもあるのです。

日々の相場の値動きは企業の事業価値とは無関係。相場ですぐもうけたいと勝負している人たちの間で売り買いされているのだから株価が上下するのは当たり前です。そのことに一喜一憂して「損したくない!」と下がる前に売りに出し、短期的な取引を繰り返している限り、本物の投資家にはなれません。


買った株は長期で保有し続けてこそ付加価値が生まれ、その価値の増大に自ら投じた資金が貢献した結果として、資産を増やすことにつながるのです。

 
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次回は、ゼロ金利についてお話ししたいと思います。



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セゾン投信代表取締役社長 中野晴啓

「積立王子」こと
セゾン投信
中野晴啓 代表取締役社長

1987年に大学卒業後、アパレル業に従事したいとの思いでセゾングループに入社するが、入社3日後に金融運用会社に配属される。16年間ファンドマネージャーを務め、2006年にセゾン投信を設立。年間150回に上る講演を行っており、メディアにも引っ張りだこ。「積立王子」の異名を持つ。

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