フローリングのワックスがけってした方がいいの?そんな疑問はワックスがけの効果を知るとすぐに吹き飛びます。ワックスがけをする理由から、ワックスの選び方、やり方、簡単にきれいにかけるコツまですべてを分かりやすく解説します。
- [ 目次 ]
- 【簡単】フローリングのワックスがけのやり方
- ・準備するもの
- ・床のほこりや汚れを取る
- ・ワックスを塗る
- ・乾燥の目安は?
- きれいにワックスがけをするためのコツは3つ
- ・天気の良い日に行いましょう
- ・部屋の出口に遠い場所からスタート
- ・初めてのワックスがけは2回の重ねがけがよい
- フローリングに適したワックスの選び方
- ・ワックスの種類
- ・ワックスの形状は主に3タイプ
- フローリングをワックスがけする4つのメリットとは?
- ・フローリングの保護・劣化防止
- ・フローリングの見た目がよくなる
- ・フローリングの滑り止め
- ・汚れが付きにくいから普段のお手入れが楽に
- ワックスがけの必要がない床材などもある
- ・コーティング処理された床ならリフォームの必要も
- ・「ノーワックス」という床材もある
- ワックス数年に1度は剥離をすべき?
- フローリングをワックスがけしてキズ、汚れのないキレイな床に!
【簡単】フローリングのワックスがけのやり方
まずはフローリングのワックスがけの方法から解説します。必要に応じて壁や巾木などの養生をしてから始めましょう。
準備するもの
まずは家のフローリングがワックスがけできるものか調べて、適したワックスを用意します。ワックスがけを始める際に準備するものはこちらです。
・フローリング用ワックス
・ぞうきん2枚(水拭き用・乾拭き用)
・ワックスを浸み込ませる布を数枚(古布でOK)
・もしくはワックス塗布用のモップ
・掃除機
・ゴム手袋
・スリッパ(足あとが付くのを防止します)
床のほこりや汚れを取る
まずは床の掃除。邪魔になるものをどけて、掃除機で床のほこりや汚れを取りましょう。フローリングの継ぎ目や溝にもていねいに。次にぞうきんで水拭きをします。そのあと、乾拭きをして、乾燥させてから始めます。
ワックスを塗る
床をキレイにしたら、布やワックスモップにワックスを付けて塗っていきましょう。このとき、ワックスを布などに直接付けてから、少し揉むのがポイントです。布やワックスモップに均等ワックス剤が付いていると、塗りムラができにくくなります。木目に沿って、手早く塗るのもコツです。使用する布は、ワックスが固まって使いにくくなったら別のものに変えましょう。塗り終わったら、足跡やゴミが付かないように注意して、完全に乾燥するのを待ちます。
乾燥の目安は?
冬場で1時間、夏場なら20~30分すれば表面が乾きます。厚く塗ると、乾きが遅くなるので注意です。冬は特に少し時間を長く置いて、端の方で乾き具合を確認してから歩きましょう。また、ニオイがしなくなってきたら乾いてきた合図でもあるので、参考にしてみてくださいね。
きれいにワックスがけをするためのコツは3つ
ワックスがけはコツが3つあります。
天気の良い日に行いましょう
ワックスがけで大切なのは、塗った後、しっかりと乾燥させることです。早く乾かすためには換気をして空気を流すことが必要。逆に風が強すぎるとホコリや砂がワックスに付着してしまうため、風の強くない晴れた日にやるといいですね。より早く乾かすために、塗り終わった後、部屋の入口側から扇風機やサーキュレーターを使って風を流すのもよいでしょう。湿気の多い梅雨時や気温の低い冬は少し乾きが遅いので多めに時間を取ってじっくり乾かす必要があります。
部屋の出口に遠い場所からスタート
ワックスがけをした直後に素足で歩いてしまうと、足跡が残ってしまいます。ワックスがけは、出口から一番遠い場所をスタート地点、部屋の出口付近をゴール地点にしましょう。部屋全体にワックスをかけ終わった後に足跡を付けずに部屋を出ることができます。
初めてのワックスがけは2回の重ねがけがよい
初めての場合は塗りムラやかすれがあったり、均等にワックスが塗れていなかったりする場合があります。そのため、2回重ねてワックスをかけるとキレイに仕上がるんです。その際、2度目はすばやく塗るようこころがけるのもポイントですよ。
フローリングに適したワックスの選び方
ワックスの種類はざっと見ても30種類以上。いろんなワックスが販売されているので、どれを選んだらいいか迷っちゃいますよね。
・ワックスの種類
樹脂ワックスや白木用のワックス、水性の物からシリコン、油性のものもあります。フローリングの材質によって向き不向きがあり、塗りやすさや持続期間などの効果にも違いがあります。フローリングのワックスがけに一般的によく使われるのは、水性の樹脂系ワックスです。初めての方には比較的扱いやすいのでおすすめといえます。
・ワックスの形状は主に3タイプ
ワックスにはシートタイプ、スプレータイプ、液体タイプなどがあります。それぞれのメリット・デメリットとは?
・シートタイプ
シートタイプは手軽に床用ワイパーに付けてワックスがけができます。壁に飛び散る可能性がないので、養生も最小限でOK。ただ、その一方で均等にワックスをかけるにはテクニックが必要でムラになりやすく、剥離もしにくいため、意外と扱いが難しいといえます。
・スプレータイプ
スプレータイプはツヤ出ししたい箇所をピンポントでスプレーできるので便利です。ところが、均等に塗るためには、スプレーの噴射口と床の距離を確実に一定に保たねければなりません。また、壁などに飛び散る可能性があるので、養生を徹底して行うことも必要です。
・液体タイプ
液体タイプは布に染み込ませたりして使用します。一見、面倒なようですが、液体の特性である表面張力の効果が働くため、他のタイプより均等に塗りやすく、慣れていない人でも扱いやすいといえます。ただし、速乾性では他に比べて劣るという面もアリ。
フローリングをワックスがけする
4つのメリットとは?
ワックスがけって必要ある?部屋を綺麗に掃除してれば充分じゃない?そう考える人もいると思います。では、ワックスがけのメリットとは何でしょう?それは以下の4つのポイントです。
・フローリングの保護・劣化防止
ワックスはフローリングの上に薄い膜を作ります。そのため、フローリングに物を落としたり、引きずったり、何かをこぼしたりするようなことがあった場合、ワックスがけをしていることで傷や汚れが付きづらくなるんです。キズや水分から保護できるため、フローリングの劣化を防ぐことができるということですね。
・フローリングの見た目がよくなる
ワックスをかけることで、フローリングに付いている傷や汚れが目立たなくなってフローリングにツヤが出ます。そうすると、光の屈折により部屋が明るくなるため、部屋が広く感じるものです。また、裸足で歩くのも気持ちがよくなるので、快適に過ごせますよね。
・フローリングの滑り止め
最近では、「滑り止め効果」のあるワックスも販売されています。小さなお子様やペットの足腰にかかる負担を減らします。ちなみに、ワックスをかけることで、つるつるになって滑りやすくなってしまう場合もあるので、ワックス選びは慎重にしてくださいね。
・汚れが付きにくいから普段のお手入れが楽に
ワックスがフローリングを保護してくれる上に、表面がつるつるになるため、普段から簡単に汚れが取れるようになり、拭き掃除がとても楽になります。
ワックスがけの必要がない床材などもある
・コーティング処理された床ならリフォームの必要も
コーティングとは10~15年ほど前に高級マンションによく使われていた床材へのUVコーティングです。最近では、経年劣化によって端の方から徐々に剥がれてきていることがよくあります。その場合はワックスを上から塗ることもできず、一般的な剥離剤では剥がすことができないため、床の張替えが必要となる可能性もあります。
・「ノーワックス」という床材もある
最近の床材には「ノーワックス」というのもあります。水やワックスをはじくタイプの床材なので、ワックスがけの必要も特にないといえます。
ワックス数年に1度は剥離をすべき?
ワックスは汚れを吸着することで、フローリングに傷や汚れが付かないようにするものです。吸着した汚れが蓄積したり、摩耗する場所としない場所があったりすることで、ワックスの厚みや汚れが、均等でなくなってきます。そのため、どんどん塗り重ねていくのではなく、数年に1度ワックスをはがす(剥離する)とよいのです。人が出入りする頻度によっても違いますが、5~10年に1度、剥離剤という別の薬品でワックスを剥離し、均等にワックスを塗りなおすことで床がよみがえります。これについては、自分でやるのが難しいので、プロにお願いするのもアリですね。
フローリングをワックスがけして
キズ、汚れのないキレイな床に!
きれいにワックスがけをすることでフローリングのキズや汚れを防止し、見た目も美しくなります。ワックスがけも、自分でやるのが難しいなと思ったら、プロに依頼するという手もあります。自分でやる場合も、年に2回程度を目安に行うと、きれいなフローリングを保てます。ぜひ、やってみてはいかがでしょう。
お話をうかがった方
東急ベル ベルキャスト
米倉嘉宏さん