水あかの掃除にはクエン酸が一番!洗剤や重曹を使う時の落とし方3選

LIVING

2018.06.06
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気が付くと、浴槽やシンクにこびりついてしまう水あか。毎日掃除をするのはなかなか難しく、どうしてもたまってしまいがちですよね。大切なのは「ためないこと」と「簡単に落とすコツ」。その技をプロが伝授!これだけ知れば、水回りはいつもピカピカに!

水あかの正体はコレ!
掃除は汚れに合った洗剤を使う事がポイント

水あかは水のミネラル分

水のイメージ

まずは、水あかの正体からひも解いていきましょう!
水あかは、水道水の中に含まれるカルシウムやマグネシウムから発生します。水道水を消毒する過程で溶け込ませた塩素(カルキ)の一部が、シンクなどで濡れたり乾いたりを繰り返すうちに凝縮され、白く固まっていくのです。

カルシウムやマグネシウムはミネラルの一種であるので、人体に害はないのですが、水あかをそのままにしておくと、どんどん汚れが蓄積していくけなのでそれは避けたいものです。
そして、水あかは一度固まってしまうと、簡単には落とせないものでもあります。たまらないうちになんとかしたいですよね。

汚れには酸性とアルカリ性がある

洗剤にはさまざまな種類があります。
それは、「汚れ」にも種類があるから。汚れの性質を見極め、洗剤を使い分ければ、より効率よく汚れを落とすことができるはずです。では、まず、キッチンやお風呂・トイレの汚れが酸性なのか、アルカリ性なのかからご説明します。

汚れの種類

酸性が強いガスコンロ
アルカリ性が強いキッチンのシンク回り、お風呂、トイレ

油汚れが強いところは汚れ自体が酸性。ミネラルが多いところはアルカリ性の汚れとなります。

水あかはアルカリ性。アルカリ性汚れの落とし方

さて、ミネラル分の汚れはアルカリ性であることが分かったところで、どう落とすかについて考えていきましょう。

汚れは、どんなものであっても中和させるか、浮かせてこすり落とすのが基本です。実は、私たちが毎日のように使う洗剤ですが、多くの場合は、汚れと反対の成分を使って中和させています。簡単にいうと、油汚れのような酸性の汚れならアルカリ性の洗剤を使い、ミネラル分などのアルカリ性汚れには酸性を使うのが、効率よく落とすコツだということですね!

①水あかをクエン酸で落とす方法

ミネラル分の汚れ落としにとても有効なのが、クエン酸です。クエン酸は弱アルカリ性なので、ミネラル分の汚れを優しく中和してくれます。肌荒れもしにくく、人体に悪い影響を与えないところがポイントです。

え?こんなところにも?意外と知らない水あかの付きやすい場所

クエン酸のイメージ

キッチンのシンク回りやお風呂、洗面所でも、よく水あかを発見します!ところが、意外と盲点もあるものです。トイレでは、便器の中と手洗い用の蛇口の周辺、洗面台の鏡、そして窓の外側の面にも水あかは多くたまります。
また、キッチンのシンクの横にある電化製品の側面にも、よく見ると水あかがべっとりこびりついているのです。

クエン酸を使った水あかの落とし方

スプレーのイメージ

クエン酸の使い方として一番おすすめなのが、「クエン酸スプレー」。作り方や使い方は以下の通りです。クエン酸スプレーは汚れを落とすだけではなく、週1回程度吹き付けておくことで、水あかの予防になります。


[ 用意するもの ]
・スプレー容器
・水 100㏄
・クエン酸 大さじ1

[ 作り方 ]
スプレー容器にクエン酸と水を入れて、よく溶かします。
※スプレーは一度作れば3カ月は持ちます。

[ 使い方 ]

キッチン・洗面所・浴室などの蛇口 [ 掃除方法 ]
蛇口にクエン酸をスプレーしてキッチンペーパーを貼り付けます。20分ほどつけ置きしてからスポンジやブラシでこすります
[ 使用のポイント ]
手の入らない蛇口の裏側は古いストッキングを使用すると細かい汚れもきれいに落とせます
[ お手入れ方法 ]
週に1度はクエン酸スプレーを吹きつけておきましょう
便器の内側・ウォシュレットノズル [ 掃除方法 ]
汚れの部分にトイレットペーパーを貼り付けて、クエン酸スプレーをかけてパックして、1~2時間後にブラシで洗い流します
[ 使用のポイント ]
ウォシュレットノズルは力を入れず、軽くブラッシングします
[ お手入れ方法 ]
週に1度はクエン酸スプレーを吹きつけておきましょう
洗面所・浴室鏡 [ 掃除方法 ]
鏡にクエン酸スプレーをかけて、キッチンペーパーやラップを貼り付けます。できるだけ長い時間置いてからスポンジなどでこすり洗いをします
[ 使用のポイント ]
就寝前から翌朝までつけ置きすれば、汚れが落ちやすくなります
[ お手入れ方法 ]
毎日、お風呂から出る前にワイパーで鏡の水分を取って軽く乾拭きをしましょう

注)クエン酸スプレーは吹き付けておいて、そのまま洗い流さなくても害はありません。 

②水あかは重曹で落とせる?

お風呂の汚れなら重曹もおすすめ!重曹の使い方

お風呂のタイルの掃除イメージ

水あかを落とすときは重曹よりもクエン酸の方が効果はあります。ただし、お風呂など、カビの発生しやすい場所では、重曹スプレー(ぬるま湯250mlに重曹大さじ1を溶かしたもの)も使うとよいでしょう。 まず、最初に重曹スプレーを吹き付け、少し置いた後にスポンジや歯ブラシで目地の油分を取ります。
それをよく洗い流した後に、カビ取りスプレーを吹き付けて数分後にカビ取りスプレーも洗い流せば完璧です!

頑固な水あかは、ミネラル分の汚れに、せっけんカスやリンス、トリートメントやバスオイルなどの油分が蓄積されて固まってしまったものなのです。先に重曹で油汚れを落とし、そこに酸性のカビ取り洗剤をかけることで、目地によく浸透するため、カビ取りスプレーの効果が倍増します。

クエン酸とのダブル使いで頑固な水あかを落とす!

固まった水あかの場合、プロはスクレイパーなどで、まず表面を削ってから水あか落としをします。
一般家庭では、定規や分度器で、先に少し削ってからクエン酸を使うのもおすすめです。

逆に、固まらずにぬめってしまう場合は次のような方法もあります。
シンクや三角コーナーには、先に重曹をまんべんなくかけて、その上からクエン酸を粉のまま撒き、水やぬるま湯をかけます。発泡が始まったら5~10分放置して、ブラシやスポンジで軽くこすって汚れを洗い流しましょう。
化学反応の効果で、ぬめりがすっきり取れるので、嫌な臭いもなくなります。

③洗剤は不要?
メラミンスポンジで水あかを落とす!

メラミンスポンジ

水道の蛇口のメッキされた金属や、洗面台のプラスチックのような素材は、メラミンスポンジによるこすりすぎには注意しましょう。こすりすぎると、そこだけつやがなくなったり、表面に細かい傷ができてしまうため、汚れやすくなったり、かえって水あかもたまりやすくなります。

「洗剤不要」とうたわれるメラミンスポンジですが、汚れの度合いが大きく、強くこすらなければ落ちないなら、メラミンスポンジにクエン酸や重曹を併用するのがよいでしょう。

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まとめ
汚れには、複数の要因が重なってできたものもあります。だからこそ、汚れの性質を知り、それに応じてクエン酸や重曹、メラミンスポンジを使い分けたり、うまく併用したりするのが、プロも認めた最上のやり方なんです。
そして、週1回程度のクエン酸スプレーを使えば、かけっぱなしOKでお手軽にお手入れできます。クエン酸も重曹も、ドラッグストアやホームセンターなどで手に入ります。
クエン酸スプレーを活用して、水あか予防を試してみてはいかがでしょうか?

加賀美 大志さん

お話をうかがった方

東急ベル ホーム・コンビニエンスサービス
営業・施工グループ 統括マネージャー

加賀美 大志さん

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