肩こり・腰痛がスッキリ!ラク〜な姿勢でゆがみが改善する方法
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2017.08.28胸を張り、背中を反った姿勢が「正しい」「きれい」だと思っていませんか。実は、その姿勢こそが、あなたの肩こりや腰痛を引き起こす「ゆがみ」の原因になっているかもしれません。力を入れずリラックスした状態が、体に負担をかけない姿勢です。自宅や職場で誰でも簡単にできる、ゆがみを防ぎ、解消する基本の姿勢について紹介します。みづほ鍼灸整骨院の野村亮平院長にうかがいました。
それって本当に正しい姿勢?
ポイントは「脱力」すること
ゆがみを予防したり、解消するためには「正しい姿勢」を習慣にすることが前提となります。正しい姿勢をクセ付けて、こり知らずの体を目指しましょう!立っているときと座っているとき、それぞれの正しい姿勢を解説します。
〈 その1 立っているときの正しい姿勢 〉
立った姿勢のセルフチェック
一見、姿勢よく見えるが、全身に力が入ってしまっている。胸を張り、背中を反っていることで体に負担がかかっているので、肩や腰がこりやすくなる
まずはあなたが「正しい」と思っている姿勢が本当に正しいかどうかどうか、セルフチェックしてみましょう。
立った状態で、頭の位置を変えずに、太もも(左右の脚、前後どちらでも)を触ってみてください。固かったり、張っていたら、力が入ってしまっている証拠です。
ゆがみ解消法~立ち姿勢編~
脱力した状態は体の重心が前にあり、写真のように少し前傾しているくらいが正しい
それではここで、力を抜いた正しい姿勢にするやり方を説明します。
方法はとっても簡単。まずは立った状態で視線を正面に据え、ゆっくりと深呼吸しましょう。頭の位置はそのままに、腕を下ろした状態で、肩を後ろから前に回すように動かします。一番上まで持ち上げたあと、ストン、と落とすように前に持ってくるのがポイントです。
ここでもう一度、力が抜けた姿勢になっているか確かめてみましょう。頭の位置を動かさずに太ももを触ってみてください。柔らかければ、リラックスした姿勢になっています。このとき、足の裏全体が体の土台となって重心がかかっているので、楽に立つことができるのです。
背中が反るような姿勢をしていた人にとっては、猫背になってしまっているような違和感があるかもしれませんが、心配しなくて大丈夫。骨盤は少し前傾しているので、本来重心は少し前にあるもの。そのため、リラックスした力の入っていない状態は、やや前のめりになるくらいだそうです。全身鏡があれば、鏡に横向きに立ち、確認してみると姿勢がいいことが分かると思います。この姿勢を1週間ほど続けていれば違和感は消えます。
〈 その2 座っているときの正しい姿勢〉
座った姿勢のセルフチェック
次に、座ったときに正しい姿勢かどうかの確認です。足を組んでみてください。組めるようであれば、誤った座り方です。
ゆがみ解消法~座姿勢編~
座った状態で正しい姿勢にする方法を説明します。
イスを用意し、前かがみの姿勢を作ります。そのままイスに腰かけ、おしりを動かさずに上体を起こしてください。骨盤の上に垂直に上体をのせるイメージです。この状態で、立っているときの正しい姿勢を作る、肩を後ろから前に下ろす動作をしてください。リラックスした姿勢の完成です。
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イスに座る前に、前かがみの状態をつくる
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前かがみのまま、イスに腰かける
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おしりの位置を動かさずに、そのまま上体を骨盤に乗せるイメージで起こす。肩を後ろから前にストンと落としてできあがり
この姿勢で、足を組んでみましょう。うまく組めなければ、正しく座れている証拠です。
前述したように、骨盤は前傾しています。全屈することで骨盤が正しい位置にきやすくなり、それを土台として上体をしっかりと支えることができるのです。
この姿勢をキープするために、座面と背もたれの境目にタオルを巻いたものなどをイスに置くのもいいでしょう。慣れていない人は特に、姿勢を安定させられます。
パソコン作業をするときの注意点
長時間パソコン作業をする人などは、この姿勢が崩れがち。腕を前に置くので猫背になってしまい、肩や腰に負担がかかり、ゆがみの原因となります。
実は、片腕の重さは成人女性で3~4㎏、成人男性で5㎏ほどあります。これだけの重さがあるのですから、それを支える肩には負担がかかっています。「重たいものは、体から離したときよりも近くで持つ方が負担は少なくなります。キーボードやマウスを操作する際には、一定の距離を確保しつつ、できるだけ体の近くで行うのがポイントです」(野村先生)
目線は正面を向いたときよりもやや下になるように、イスやパソコンの高さを調整する
先ほど紹介した楽な姿勢で座ったら、パソコンのモニターの高さを目線に合わせて調整しましょう。目とモニターまでは50~60㎝ほど離し、目線の水平線よりもやや下に設置します。イスの高さで調整したり、パソコンの下に雑誌を置いてもOKです。
マウスを持つときは、腕の下にタオルを敷くと腕への負担が少なくなります。
マッサージをしてもこりが解消しないワケ
近年、「30分2980円」など、安価なマッサージ店をよく見かけていますが、こりに本当に効果があるのでしょうか。野村先生は「こったり張ったりしている箇所をもんだり押したりするのは逆効果」と話します。
こっているのは、その部分の筋肉が張って(伸びて)いるから。そこをどんなにマッサージしても、張りをさらに伸ばしてしまうことになるので、痛みが上乗せされるだけだそうです。
「マッサージを受けると、体が軽くなったように感じますが一時的なものです。脳は単純なので、マッサージによる刺激で、もともとのこりの痛みに対する感覚が鈍っているだけで、実はこりや張りの解消にはなっていません。2、3日もすると再び痛みが出てくるのはそのためです」(野村先生)
こりや張りを根本的に解消するには、ゆがみを治すことが必要なのです。
立っているときは足裏全体に、座っているときは骨盤にまんべんなく重心を置くことが、ゆがみの解消につながります。頑張らず、ラクすることが体にとって最善の姿勢。その体が緊張していると、呼吸が浅くなって血流が悪くなり、手足の冷えの原因にもなります。思い込みの「正しい姿勢」を見直してゆがみを正し、こりから体を開放しましょう!
お話をうかがった方
みづほ鍼灸整骨院
野村亮平 院長
顧客の7割が女性。「今までマッサージ店や整骨院に通っても治らなかった痛みが、嘘のように軽くなった」という顧客が続出している。整体をメーンに、痛みを感じさせることなく身体のゆがみを解消する丁寧な施術には定評がある。
http://www.miduho-seikotsuin.jp/
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