生姜の効能は冷え性からダイエットまで! 冬にぴったりなレシピ3つ

BEAUTY & HEALTHY

2018.12.11
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「生姜は健康に良い」「生姜が風邪に効く」とはよく聞きますけど、実際どんな効能があるんでしょうか? 生姜にどんな効能があるのか、どうしてそのような効果があるのかを徹底解説。生姜の効能を取り入れるおいしいレシピもご紹介します。

生姜は世界中で食べられている?

生姜は世界中で食べられている?

生姜は生姜科の野菜で、原産地はインドや東南アジアとされています。品種はなんと1,300以上もあるといわれていて、世界中で食べられたり利用されている香草野菜の一つ。食用はもちろん、漢方薬、インドの伝承医学であるアーユルヴェーダやヨーロッパの薬用ハーブとしても利用されているんです。体を温める効果はもちろん有名ですが、発汗や解熱、鎮痛、抗菌などさまざまな効能や健康効果が期待できます。

まずは根生姜と新生姜の違いを解説

私たちがスーパーで目にする生姜には、根生姜や新生姜などがあります。この違いとはいったいどんなものでしょうか?

根生姜とは

スーパーにたくさん並んでいるもので、私たちが「生姜」と普段呼んでいるものはほとんどが「根生姜」といえます。前年の秋に収穫して少し寝かせてから出荷されます。野菜の地下茎の部分で、「古根生姜(ひね生姜)」ともいわれます。

新生姜とは

新生姜は黄色みを帯びた根生姜に比べてやや白く、辛味も少なめといえます。主に夏に収穫して甘酢漬けなどにします。こちらは葉に近い地上茎の部分で茎の付け根の部分に赤みがあるのも特徴です。

生姜の効能5つ紹介。生姜の健康効果について

生姜は漢方や薬用としても多く使われていて、私たちの体のあらゆることに効果を発揮する可能性が期待できます。

1. 代謝アップでダイエット効果や冷え性の改善に
生姜の健康効果について

生姜の辛味には「ジンゲロール」という成分が含まれています。ジンゲロールには血行を促進する効果があるんです。血管を拡張させて血液の凝固を抑制するので、全身に血が巡ります。血行がよくなることで、体を温めたり、新陳代謝がよくなったりして、脂肪燃焼効果にもつながります。また、発汗作用や利尿作用も促されるため、むくみの改善にも効果的。もちろん、手足の冷えも改善されるので、冷え性の女性はこまめに生姜を摂るようにするのもいいですね!

2. 胃腸の働きをよくする効果も

ジンゲロールが三半規管の働きを活性化し、脳の中で頭痛や吐き気をもたらす「セロトニン」という物質の分泌を抑えます。また、停滞した胃液を十二指腸に流す効果もともなって、吐き気の予防や改善に効果があるとされています。乗り物酔いや二日酔い、つわりなども和らげる効果があります。

3. デトックスで溜めない体に!
デトックスで溜めない体に!

ジンゲロールの血行促進効果により、発汗作用も促され、内臓の働きが活性化されます。このことが、肝臓の働きのひとつである解毒作用や腎臓の働き、そして大腸の活性化につながります。老廃物の排泄が進みデトックス効果が得られるというわけです。血中コレステロールや脂質、中性脂肪の代謝も上がり、血液サラサラ効果も!さらに、生姜そのものに多く含まれる食物繊維も、便通の改善によいため体の中からキレイになれそうですね!

4. 老化防止やシワ改善も? 保湿効果で美肌に

ジンゲロールはポリフェノールの一種であるため活性酸素を取り除く抗酸化作用が期待できます。活性酸素はお肌のシミを作り出してしまうため、老化の原因とされています。また、血行がよくなることで、お肌のすみずみまで酸素や栄養分、水分などを届けるため、皮脂の分泌や新陳代謝がアップ!そのため、保湿効果も得られ、乾燥肌やシワを予防してくれます。冷えや卵巣の血行改善により、女性ホルモンのバランスを整えることからも美肌効果は期待できます。

5. 花粉症
生姜の健康効果について

生姜には抗炎症作用や免疫力の正常化などの効果もあるとされています。そのため、花粉症をはじめとするアレルギーを予防・改善する働きがあります。ジンゲロールは鼻の粘膜の血行も改善するため、鼻づまりを改善したり、くしゃみや、目のかゆみなどの炎症にも効果的に作用します。また、豊富な食物繊維が腸内環境を整えることによりアレルギーに対抗できる体の力もアップします。

腸内の環境がよくなったり、基礎代謝が上がる(体温が上がる)ことで、脂肪が燃焼しやすくなったり、免疫力が上がったり。生姜の効果ってすごいですね!

生姜の効能は調理方法で変わる!?
生姜の成分3つとその効果。

生姜に含まれるジンゲロールは乾燥させることで、ショウガオールやジンゲロンという成分に変わります。乾燥した生姜は生姜パウダーとして販売されているので、スーパーなどで購入することができますよ。
また、加熱をしてもジンゲロールは生姜オールやジンゲロンに変化します。ジンゲロールと同じように血行を促進したり、体温を高める効果がありますが、生姜オールやジンゲロンの方が体の中心から温める働きがあるため、加熱した方が冷え性や代謝のアップには効果的です。

生姜のレシピ3つ紹介。
飲み物、調味料、食べ物、なんでもできる!

生姜の効能を摂りつつおいしくいただくレシピを紹介します。

万能ジンジャーシロップ
万能ジンジャーシロップ

[ 材料 ](作りやすい分量)
新生姜(薄切り) 150g
根生姜(薄切り)350g
三温糖350g
水500ml
★クローブ(ホール)5粒
★ブラックペッパー(ホール)5g
★シナモン(スティック)1/2本
★レモンの皮 数片

[ 作り方 ]
1.根生姜や新生姜を鍋に入れ、三温糖を全体にまぶし、そのまま1時間ほど置く。
2.水分が出てきたら、水を加えて火にかける。
3.沸騰したら弱火にし、★の材料を入れ、20分ほど煮る。
4.ザルなどで濾し、粗熱をとれば完成。
ホットワインや紅茶に入れたり、料理にも活用できる万能シロップです。

豚ばら肉巻き生姜
豚ばら肉巻き生姜

[ 材料 ](2人分)
新生姜4本
豚ばら肉薄切り4枚

[ 作り方 ]
1.キッチンペーパーなどで新生姜の水気をふきとり、豚ばら肉を巻きつける。
2.フライパンを熱し、肉の巻き終わりを下にして(1)を中火で焼く。
3.肉全体に火が通るまで転がしながら焼けばできあがり。
豚ばら肉から脂が出てくるので、焼くための油はなくてOK!根生姜より辛味が少ない市販の新生姜の酢漬けを使うのがポイントです。

生姜の水炊き鍋
生姜の水炊き鍋

[ 材料 ](2~3人分)
生姜1かけ
鶏もも肉1枚
★しいたけ4枚
★大根1/8本
★にんじん1/3本
★水400ml
★酒100ml
★にんにく1かけ
★鷹のつめ1本
塩小さじ2
キャベツ(白菜でもOK)1/4個
水菜1/2束
鶏がらスープの素 小さじ2
こしょう少々

[ 作り方 ]
大根、にんじんはいちょう切りに。にんにくは薄切りにして、水菜やキャベツはひと口大に切っておく。唐辛子は種を抜いてはさみで切りましょう。
1.鍋に★を入れ火にかける。
2.沸騰したら鶏もも肉と塩を入れ、スープが白濁してきたら、鶏がらスープの素、黒こしょうで味を調える。
3.キャベツを加え、さらに火をとおす。4.最後に水菜と生姜をのせていただきましょう。
冬はやっぱりお鍋で。お子さんがいる家庭では、生姜や鷹のつめの量はお好みで調節してくださいね!

体にうれしい生姜の効能はたくさん!

生姜には体温を上げて免疫力をアップさせ、風邪を引きにくい体になったり、美肌やダイエット効果、それに、冷え性や花粉症まで改善できたり!また、二日酔いやつわりの予防や改善にも効くといいます。たくさんのうれしい効果が期待できそうですね。
ご紹介した生姜のレシピだけでなく、いろんな料理に活用してみて、さまざまな症状の緩和や改善につなげてみてはいかがでしょうか?

取材協力
岩下食品株式会社 (http://www.iwashita.co.jp/)
岩下の新生姜ミュージアム (http://shinshoga-museum.com/)

 

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