庭トラブル 雑草や虫にウンザリ! お手入れ対処法

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2019.03.25
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庭のある暮らしは、生活を豊かにしてくれます。毎日、庭を見るたびに心が癒される、そんな生活に憧れる人は多いでしょう。しかし、お手入れを怠ると、暮らしに潤いを与えてくれるはずの庭が、悩みの種となることもしばしば。そこで、よくある庭のトラブルとその対処法についてご紹介します。

庭をめぐる よくある悩み5つ

庭のある家は、暮らしが豊かになる一方で、トラブルがつきものです。よくある庭の悩みについてご紹介します。

1.除草や芝の手入れが大変

除草や芝の手入れが大変

芝生を広く敷いている庭などは、芝の生育が良くなるにつれて頻繁に芝刈りをしなくてはなりません。芝の生育とともに雑草の成長も盛んになります。最初は楽しめた草むしりも、日を追うごとに苦痛になってくるケースが多いです。雑草対策に便利な除草剤は、芝があったり子どもがいたりすると、あまり使いたくないもの。特に春から夏にかけては雑草が生い茂る時期なので、3日も放っておいただけで庭が草だらけになることもあるようです。

2.樹木のケアが面倒
庭の樹木は、時には木陰を作ってくれたり、季節を感じさせてくれたりする大切なアイテム。しかし、落葉樹の場合は落ち葉の処理が気になります。さらに、伸び放題の木はみっともないだけでなく、隣の家に迷惑をかけてしまうこともあるため、定期的な剪定は欠かせません。高枝切りばさみなど便利な道具はあるものの、積み重なると結構な重労働に。プロの植木屋さんに定期的に頼むとなると、その費用も気になります。

3.虫への対策
庭に樹木や土があれば、そこに虫もやってきます。木や草が多いと蚊が発生しやすくなるほか、樹木についた毛虫や、強い匂いを放つカメムシなどの昆虫対策も考えなくてはなりません。さらに、蜂の巣やシロアリなど、すぐに対応しなければ危険な虫もいます。

4.生垣・塀の老朽化

生垣・塀の老朽化

道路から家の中が見えないように、生垣を設けている住宅は少なくありません。ツゲやレッドロビン、マサキなどがその代表格です。
年数が経つと次第に生垣も老朽化して葉が少なくなり、人目が気になることもあるようです。隣家との境に植えた生垣が育ちすぎて、落ち葉と虫を巡ってトラブルになった事例も。また、鉄筋が入っていない古いブロック塀などがある場合、地震の揺れで倒壊する恐れがあり、早急な対策が必要です。

5.庭がみすぼらしい
暮らしに潤いを与えてくれるはずの庭も、年月が経つと芝生の枯れた部分が目立つようになり、木が鬱蒼とし始めたりすると、何だかみすぼらしく感じてくるようです。見ていて気持ちが落ち着く庭を維持するのはかなりの労力がかかります。

思い切って庭をリフォーム

きちんと手入れをしていても、時の流れとともに劣化するのは仕方がないかもしれません。また、年を重ねるごとに庭の管理にかけられる時間や労力も限られてきます。そんなときおすすめなのは、庭のリフォーム(リノベーション)。今ある庭の良さを活かしながら管理の手間を少なくすることが可能です。

雑草対策には“石”が活躍

雑草対策には“石”が活躍

芝生や雑草へ対策のキーワードは、“石”です。自然石やレンガなどを敷いて敷石の部分を増やせば、その部分に草が生えなくなります。防草シートの上に砂利を敷くことで対応することもできます。ただし、これらの対策をする前には入念な除草が必要です。石やシートの下から雑草が出てくると、かえって手間がかかることも。

お気に入りの木だけを残す(間引き)
樹木の剪定や落ち葉のケアに手間がかかるなら、思い切って伐採することも大切です。特に、巨大化したり老朽化している樹木は、隣家に迷惑をかける恐れがあるうえ、台風や地震の際のリスクになります。思い入れのある木や自分で管理ができる木を残しつつ、他のものを間引くことで、自ずと虫対策にもつながっていきます。

「まるで木のような」樹脂フェンス

「まるで木のような」樹脂フェンス

生垣やブロック塀は、経年変化で役に立たなくなることも。近年は、目隠しや防犯のために樹脂フェンスを使うケースが増えています。見た目は木のようですが、中身はアルミ材と樹脂でできています。木と違って塗装の手間がなくて地震などにも強いため、メンテナンスがぐんと楽になります。

ハーブを使って華やかな見た目に

ハーブを使って華やかな見た目に

庭の木を切って生垣まで人工物にすると、殺風景な気がしてしまいます。とはいえ、植物をたくさん置くとメンテナンスが面倒。そんな時におすすめなのが常緑多年草です。常緑多年草とはその名の通り、1年を通じて緑が多く、2年以上に渡って開花や結実を繰り返す植物です。常緑多年草を活用することで、1年を通じて四季を感じながらも管理しやすい庭づくりができるようになります。

代表的な常緑多年草はハーブです。レモングラスやミント、ラベンダーといったハーブは、繁殖力が強い植物なので手入れが簡単なのが特徴です。また、香りも良く、お茶などにして楽しむこともできます。このほかヒメツルソバやセダム、ギボウシといった多年草も、寒さや少雨に強いため育てやすいです。このような常緑多年草をうまく活用すれば、樹木を減らしても豊かな自然を楽しむことができます。

庭リフォームのコツ3か条

庭リフォームのコツ3か条

庭のリフォームは、手間もコストもかかります。「樹木のケアが面倒だから」と、切ってしまってから「やっぱり残しておけば良かった」などと後悔したという話も耳にします。庭のリフォームに取り掛かる前に、気をつけなければならないポイントを3つにまとめました。

ポイント1・庭づくりの目的をはっきりとさせる
最初に考えなければならないのは、なぜ庭をリフォームするのか、その目的をはっきりとさせることです。庭を管理する手間を減らすことだけでなく、庭に何を求めているのかも明確にした方がいいようです。
庭のリフォームを求める人の話を深掘りすると、次のような目的が浮かび上がってくることが多いです。

・孫が遊びに来るので、小さな子どもでも遊べる庭にしたい
・犬を飼いたいので、禁忌となる植物を避けた庭にしたい
・子どもの教育のため、小さくても家庭菜園を作りたい

特に大きく分かれるのが、「見て楽しむ庭」か「居て楽しむ庭」かの違い。「見て楽しむ庭」であれば、緑を多くあしらったり、夜でも見られるようにライトアップするなどの工夫をしたくなります。「居て楽しむ庭」なら、子どもが道路に飛び出さないようフェンスを作ったり、お茶やバーベキューを楽しめるようデッキ日よけ(シェード)を用意するのもいいでしょう。庭の目的によって、イメージががらりと変わりますので、あらかじめ庭を持つ目的をはっきりさせましょう。

ポイント2・自分ができる範囲で庭を管理する
思い出が詰まった庭だと、木を伐採するだけでも気が重くなることもあります。そこで大切なのが「5〜10年後を見越して、自分たちが管理できる範囲を決めておくこと」です。今は庭の管理に手間やコストをかけられても、5〜10年後はそう簡単に行かないケースもあります。また、5年経てば樹木が1〜2mほど大きくなることも考慮しなければなりません。そうなった時、隣家に迷惑がかからないか、かえって剪定や伐採の手間が増えないか、地震などの際のリスクにならないかなど、少し長めの期間で庭の管理を考えることが大事です。自分が将来的にどの程度まで庭を管理・維持できるのかを、リフォーム前に検討しましょう。

ポイント3・庭づくりの専門家をうまく活用する

庭のリフォームをする際は、専門家をうまく活用しましょう。例えば踏むと大きな音がなる防犯用砂利や風雨に強いライトなど、庭を取り巻く幅広い知識を持っています。また、庭の専門家ならではの提案もあります。子どもがいて庭で遊びたいというニーズがあれば、家屋と庭の段差を徐々につけていくのがおすすめ。庭にアクセスしやすい環境が整います。住宅の色調やトーンに合わせて、庭のデザインを考えてくれるデザイナーもいるので、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。

◆

庭は住まいに潤いを与えてくれる一方で、落ち葉の処理や雑草対策、虫、木の剪定など、メンテナンスの手間もコストもかかります。思い切ってリフォームをすると、お手入れがぐんと楽になる上に、敷石やレンガ、樹脂フェンスなどを使ったり、木を伐採してハーブ等を植えるなどすれば楽しめる庭へと変貌します。しっかりと庭づくりの目的を決めて、ガーデニングを楽しんでみましょう。

お話をうかがった方

東京セキスイファミエス株式会社
ザ・シーズン 港北店
坂詰真利さん(左) 店長 笠原武彦さん(右)

https://www.tokyu-bell.jp/service/exterior/

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