美味しい豆で味わいたい！焙煎&販売コーヒー店3選　〜東急線編〜

最初にご紹介するのは、2016年1月にオープンした「オニバスコーヒー 中目黒店」。世田谷区奥沢、渋谷区道玄坂、渋谷区神宮前にもお店を構えるチェーン店です。もともとは奥沢店を本店としていたのですが、現在は中目黒店が本店となっています。

木材を使い、和の雰囲気が漂う店舗外観

店内には焙煎が行える機械を設置しており、かぐわしい香りがただよいます。作りたて且つ挽きたてのコーヒーが味わえるのはコーヒー好きにとっては嬉しいですよね。

コーヒーには「浅煎り」または「深煎り」といった種類があり、これらは焙煎度によって分類されます。浅煎りと深煎りではまず「焼色」が異なります。

店内には大型の焙煎機を設置している

浅煎りは薄く、深煎りは濃く黒いのが特徴です。そしてやはり味わいにも違いが表れ、浅煎りは酸味が多く、深煎りは苦味が多いといわれています。私たち日本人、特に女性でしたら、酸味の多い浅煎りを好む傾向が見られるそうです。
同店で扱っているコーヒー豆は、浅煎りがメーンです。

店名である「オニバス（ONIBUS）」は、ポルトガル語で「公共バス」という意味で「万人のために」という語源を持つそう。「人と人をつなぐ」という思いを込めてこの店名にしたのだとか。そんな同店は、アフリカや南米などで、特に評価の高い農家の中から厳選して豆を仕入れています。

「ONIBUS」の店名には、「人と人をつなぐ」といった思いが込められている

店頭には、ルワンダ共和国産の「RWANDA　NYARUSIZA」（950円=100グラム）やホンジュラス産の「HONDURAS RECEPA」（930円＝100グラム）、グアテマラ産「GUATEMALA VENTANA GRANDE」（900円＝100グラム）といった、いずれもアフリカや中米から仕入れた浅煎りコーヒーが並んでいます。

GUATEMALA　VENTANA  GRANDEが作られている農園は、標高が高い位置にあるそうで、近くに2つの清流があるのもこの農園の特徴なんだそう。ちなみにどれも浅煎りなので果実味を感じやすく飲みやすいですが、味わいは異なります。それぞれの違いを比べてみるのも楽しいかも。

左から「GUATEMALA　VENTANA GRANDE」、「RWANDA NYARUSIZA」、「HONDURAS RECEPA」

同店では、「エスプレッソ」（400円）や「アメリカーノ」（450円＝HOT、480円＝ICE）などが注文でき、店内にテーブル席が用意されているため、その場で味わうことができ、もちろんテイクアウトも可。コーヒー片手に、中目黒の街並みを散策することもできちゃいます。

スタッフの安武修平さんは「幅広い世代のたくさんの方が美味しく飲んでいただける商品を厳選して扱っています。コーヒー好きはもちろん、興味があるという人はぜひ一度足を運んでほしいです」。と話します。

続いてご紹介するのは、東急世田谷線「上町」駅から徒歩１分の場所にあるコーヒー豆の焙煎及び販売店「南薫堂珈琲」。2011年10月にオープンしたお店で、深煎りのコーヒー豆をメーンに扱います。

店名には「日本から見て遥か南の国で収穫されたコーヒー豆の薫（かおり）をお届けしたい」という意味が込められているという

店主を務める本田茂さんは学生時代からコーヒー派で、特にフレンチロースト（深煎り）されたコーヒーをこよなく愛飲していたそうです。
本田さんはいわゆる「脱サラ組」。コーヒー好きが高じて勤めていた会社を退職し、他店での修行を経て2011年にコーヒー豆店をオープンしました。

中米、南米、アジア、アフリカなど、世界中で収穫されたコーヒー豆を焙煎して並べる同店。常時16〜20種類のコーヒー豆を用意しています。

焙煎されたコーヒー豆を大きなガラス瓶に詰めて陳列する同店

おすすめは、「上町ブレンド」（200グラム＝1,180円）。地元の名称が入っているこのコーヒー豆、シティロースト2種とフレンチロースト1種といった、焙煎度合が異なる豆がブレンドされています。さらに味は、深煎りにも関わらず、酸味がほとんどない「フルシティロースト」に近く、コクと甘さ、加えてほのかな酸味が感じられます。

店主イチオシの「上町ブレンド」

「深煎りは柔らかなコクと甘み、そして少々の苦みを特徴としたコーヒーです。コーヒーが好きな方でも、好みが分かれる焙煎具合かもしれません。
それだけにハマる人はハマるんです」と本田さん。コーヒー豆は、日々味が変わっていくもの。味わいの変化も楽しめます。お手軽に自家焙煎コーヒー豆の味を楽しむことができるドリップパックコーヒーの販売も行う同店。

最後に紹介するのは、浅煎りから深煎りまで、幅広い種類の豆を扱う「ITTA COFFEE（イッタコーヒー）」。東急目黒線「奥沢」駅から徒歩1分の場所に、2013年6月にオープンしました。

同店は「奥沢コーヒーストリート」と呼ばれるほどコーヒー店がひしめく場所にあります。オープン時も周辺に4〜5店舗あったそうですが、その後周辺にさらに5店がオープンし、まさに「コーヒーの街」のようなエリアになっています。

ITTA COFFEEは「奥沢コーヒーストリート」にある

浅煎りから深煎りのほかにも、サードウエーブ系のスペシャルティコーヒーからエスプレッソと幅広く取り揃える同店。中米、南米、アジア、アフリカなど世界各国から仕入れた豆を、常時約20種類を販売しています。

店主の松浦真吾さんは、飲料メーカーの商品開発出身。その経験からコーヒーについて興味を持ち、自分の店を持つことを決意しました。

1階はカウンター席

20種類の中には、酸味が強くフルーティな味わいが特徴の「エチオピア」や、酸味がほどよく、華やかな香りが特徴的という「ニカラグア」などがあります。また、苦味が強くキレがあり、そのなかに甘みと個性ある香りが楽しめる「マンデリン」や、酸味と苦味を両方兼ね備えたコクのある「ケニア」も揃えます。店内には、酸味と苦味のバランスが一目瞭然で分かるテイスティングマップがあるので、好みの豆を選びやすくなっています。