「冷え」を体の内側から予防 セルフストレッチ

BEAUTY & HEALTHY

2018.02.02
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「手袋をはめたり、厚手のくつ下をはいていても手足が冷える」といった悩みを長年抱えている方、多いですよね。体の内側の筋肉「インナーマッスル」を鍛えることが、冷えを予防することにつながります。自宅でテレビを見ながらでもできる4つのストレッチを、ストレッチ専門店「ドクターストレッチ錦糸町店」の野月愛莉店長に教えていただきました。

便秘やむくみ、不妊の原因にも

女性にとって大敵の「冷え」。冬は気温が下がるから体も冷えると考えがちですが、実は夏にオフィスで長時間冷房にさらされたり、冷たい飲み物や食べ物ばかりを取っていることも、冬場の冷えの原因になります。特に、飲食物によるものは体の内側から冷やしてしまうので、たとえお風呂などで外側から温めても、一時的なものにとどまってしまうのです。こうした内側からの冷え、つまり内臓の冷えは、筋肉が固くなることにもなり、便秘やむくみ、不妊につながる恐れもあります。

今回ストレッチを紹介してくれた野月さんご自身も、以前は極度の冷え症で長年悩んできたそう。真夏でも指先はいつも冷たく、冬は手持ちのカイロを冷やしてしまうほどだったといいます。仕事柄ということもありますが、ストレッチを毎日して、少しずつ冷えを予防してきたそうです。

インナーマッスルを鍛える4つのストレッチ

これから紹介するのは、そんな野月さんがオススメするセルフストレッチ。筋肉には、筋トレなどで鍛えることのできる外側の筋肉と、より内側にある筋肉とに分類でき、インナーマッスルは、この内側の筋肉をいいます。
特に、内蔵の冷えの予防になるのが、「大腰筋」というインナーマッスル。大腰筋は、胴体と脚をつなぎ、脚を上げるときに使う筋肉です。ただ、いきなり大腰筋をストレッチしても、効果は得にくいです。まずは大腰筋を伸ばすための準備ストレッチから初めていきましょう。

①腹斜筋ストレッチ

まずは骨盤まわりの可動域を広げ、大腰筋を伸ばすための準備ストレッチをしましょう。ろっ骨や骨盤、腰椎についている腹斜筋を伸ばしていきます。

  • 1.真っ直ぐに立ち、脚を肩幅に開きます。
  • 2.腕を上げて左手で右手首を持ち、ゆっくりと息を吐きながら腰から上を左に倒して30秒伸ばします。
    このとき、骨盤の位置を動かさないように注意してください
  • 3.30秒たったら、左手首に持ち替えて、息を吐きながら腰から上を右側に倒します。
    左右で1セットとカウントして、3セット行いましょう。

筋肉が「伸びているな」と伝わるのには30秒ほどかかると言われています。普段、運動をしない人がいきなりストレッチをしても、余計な力が入ってしまったりと、伸び縮みが筋肉に伝わりにくいです。じっくりと体を動かす感じで始めてみてください。ジムやヨガ、その他スポーツを週に1回でもしている方であれば、20秒でもOKです。

②大腰筋ストレッチ

①で腹斜筋を伸ばしたあとは、いよいよ大腰筋のストレッチです。腰痛がある方は、痛みが悪化してしまう恐れがあるので、このストレッチは控えましょう。

  • 1.背筋を伸ばし、ひざをついて座ります。
  • 2.右ひざが直角になるように足を前に出します。
    このとき、ひざ頭がつま先よりも前に出なようにします。また、前に出した脚に体重がかからないように注意しましょう。
  • 3.右腕を上げ、ゆっくりと息を吐きながら腰から上を左に倒し、この状態で20〜30秒キープします。骨盤の位置を動かさないように注意してください。
  • 4.左側も同様に行います。左右で1セットとカウントして3セット行います。

③おしり(大臀筋と中臀筋)のストレッチ

3つ目はおしりの筋肉のストレッチです。立ち仕事の方、デスクワークで長時間座っている方、よくハイヒールをはく方などは、太ももの前の筋肉に負担がかかっています。この筋肉を支えているのがおしりの筋肉です。しっかりと伸ばしましょう。

  • 1.脚を前に伸ばして座ります。
  • 2.右ひざを立て、左ひざに右足を乗せます。
  • 3.左ひざの関節あたりで手を組んで体に引き寄せ、この状態でゆっくりと息を吐きながら20〜30秒キープします。
    背中に力が入ってしまったり、背筋が曲がってしまう方は、壁に寄りかかって行ってもOKです。

④ふくらはぎストレッチ

最後に、ふくらはぎのストレッチです。

  • 1.ひざが直角になるように、四つんばいの姿勢を作ります。
  • 2.かかとを床に付けた状態で、おしりを上げます。かかとが浮いてしまうと、脚に余計な力が入ってしまうので注意しましょう。
  • 3.右足を、左のくるぶし部分を抑えるようにして置きます。この状態で20〜30秒キープします。
  • 4.左足も同様に行います。

効果を出すための4つのポイント

ここまで、体を冷えから遠ざける4つのインナーマッスルのストレッチを4つ紹介しました。このページを読んでくださっているあなたは、これまでにいろいろな冷え対策を実践してきたと思います。でも「効果が実感できなかった」ということも多かったのではないでしょうか。しっかりと効果を出すために、ストレッチをする際に意識してほしい4つのポイントを紹介します。

  • ◆「毎日」続ける

    今までやっていなかったことを習慣づけるのはなかなか難しいですが、「毎日」続けるということが何よりも大切です。
    紹介したストレッチは、基本30秒1セットを3セットとしていますが、「きついな」と感じる方は、最初は1セットでもOKです。毎日行うことで、筋肉もほぐれやすくなってきます。「昨日頑張って3セットやったから、今日はやらなくていいや」なんてことはしないようにしましょう!

  • ◆最低3カ月は実践する

    筋肉の細胞は、3カ月のサイクルで生まれ変わると言われています。効果を実感するためには、3カ月は必ず続けましょう。

  • ◆リラックスした状態で行う

    体や気持ちがリラックスした状態でストレッチできるかどうかも重要なポイントです。特に、普段運動しない方は、無意識に力が入ってしまいがちなので、体を痛めてしまうことにもなります。
    リラックスするためには、呼吸する際に、特に吐くときを意識してください。吐くときが、力が抜けるときです。5秒吸ったら、6秒吐く、など、吸うよりも長めに行いましょう。腹式呼吸ができるなら、なおいいです。

  • ◆お風呂上りと寝る前の間がベスト

    お風呂上がりは、体が温まって血流がよくなり、筋肉もやわらかくなっています。水分をしっかり取りながら行いましょう。また、体のゆがみが修正されるのは寝ている間なので、お風呂上りと就寝前の間の習慣にするといいでしょう。

ドクターストレッチ錦糸町店 トレーナー
店長 野月愛莉さん

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